「空気がおいしいですね」
私がSNSを始めたのは、この言葉を聞いたからだ。新型コロナウィルス感染症で日常の生活を見直さなければならないことが多く、試行錯誤の毎日が続いた。
境内の草むしりをしていたとき、あるご夫婦が訪ねてこられ、会話のなかで言われたこの言葉に「はっ」とした。毎日生活をしているこの場所の空気がおいしいと意識したことがなかったから。
「空気がおいしい」「水がおいしい」といことは素晴らしいことなのだと認識した。
不整脈を患ったことがある。不整脈になってはじめて、心臓が休みなく動いていることに気づいた。
あたりまえの平凡な日常のなかに、本当に大切なものがあるのだろうと思う。しかし私たちは平凡な日常が失われた時にしか、気づかないのかもしれない。
もともとアナログ人間の私がSNSで記したいと思うことは、花が咲き、四季の気配を感じ、鳥の声を聞き、そして人の笑顔がある。「平凡な日常生活をお互いに大切にしましょう」ということだ。そんなことを「しほうだに」からつぶやきたい・・・。