オウレン
草丈数㎝・花径約10㎜
この花を撮るときは全身を曲げ
地面の上に顔を置くようにして撮ります
そしていつも思います
人間社会も最底辺に立たないと
踏まれた人の痛みの声は
聞こえてこないのだろうと
その声がカルナー・呻(うめ)きで
その声を聞こうとするのが大悲(だいひ)です
阿弥陀如来の慈悲をつかさどる菩薩を観世音菩薩といいますが
観世音とは世のなかの聲を聞き
心に思いうかべ観(み)て、心に思いうかべ知ろうとする菩薩です
衆生の呻(うめ)き声に共感するのが慈悲の心です
狭い山道の路肩にひっそりと咲くオウレンは
「踏まないでほしい!」と
つぶやいているように思います
聞こうとしなければ
なにも聞こえてきません
そのようなこともあり
アルバムの名前を「花の聲を聞く」としました
オウレンは
そんなことを教えてくれる花です
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