よもやま話

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藪 萱草(やぶかんぞう)

ヤブカンゾウ(藪萱草) 2025.07.12

ヤブカンゾウ(藪萱草) 2025.07.15

藪萱草(やぶかんぞう)2022.07.13撮影

ヤブカンゾウ(藪萱草)
藪萱草は、奈良時代よりも前に、食用や薬用の目的で中国から伝来した萱草が野生化したもの。「忘れ草」ともいいますが過去を忘れて、この瞬間を生きようとしているのかもしれません。

朝に咲いて夕方にしぼむ一日花ですが、いまこの瞬間を咲いているように思えます。
次の日には新しい花を咲かせますが、同じ花は一つとしてありません。

御文章の「白骨の章」を思い浮かべます。
朝(あした)には紅顔(こうがん)ありて夕(ゆうべ)には白骨となれる身なり。

以上 2025.07.25更新

 

いままで藪萱草(やぶかんぞう)はそんなに好きな花でもありませんでした。しかしこの写真の花を見てから印象が変わりました。

私が今まで考えていた美しい花ではありません。しかし、常識や形式美を打ち破るような力強さや存在感があるように思います。藪のなかで咲く野趣の豊かさが感じられます。

カタカナで標記するより『藪萱草』と漢字の名前で標記した方があうようです(人名のようです)。

藪萱草は有史以前に中国から渡来して古代から万葉集にも忘れ草として詠まれているということです。

花の色は萱草色(かんぞうしょく)という伝統色として伝えられています。日本古来の色です。藪萱草(やぶかんぞう)は古(いにしえ)から日本人の暮らしのなかで親しまれてきたのでしょう。人間と同じように花にも歴史があるようです。