いままで藪萱草(やぶかんぞう)はそんなに好きな花でもありませんでした。しかしこの写真の花を見てから印象が変わりました。
私が今まで考えていた美しい花ではありません。しかし、常識や形式美を打ち破るような力強さや存在感があるように思います。藪のなかで咲く野趣の豊かさが感じられます。
カタカナで標記するより『藪萱草』と漢字の名前で標記した方があうようです(人名のようです)。
藪萱草は有史以前に中国から渡来して古代から万葉集にも忘れ草として詠まれているということです。
花の色は萱草色(かんぞうしょく)という伝統色として伝えられています。日本古来の色です。藪萱草(やぶかんぞう)は古(いにしえ)から日本人の暮らしのなかで親しまれてきたのでしょう。人間と同じように花にも歴史があるようです。